● チンドッケ1 その後

南北間の非武装地帯内にある鉄条網が切断されて、誰か侵入した可能性があるという事件ですが、切断された場所は、京畿道ではなくて江原道鐵原郡だったようですね。ともかく、何かこういう南北関係の歪みというか、事件が起こるのはいつも江原道。住んでる身としては怖いですね。
で、夕方の発表でどうやら北から南に誰かが入ってきたのではなくて、南から北に誰かが出て行ったようです。北からの侵入の場合、鉄条網はㄴ字形かㄷ字形に切断するはずなのに、今回切断されたのは ㅁ字形だったようです(ㄴ、ㄷ、ㅁはそれぞれハングルの子音字母の一つ)。それから、切断部分が見つからないように元に戻してあるのが、あまり上手ではなかったことと、切断面や他の痕跡などが北側に向かって残っているようで、結局、武装した北からのスパイなどの侵入とは判断できないとのことでした。とはいうものの、誰かが出て行ったってのも気持ち悪い話ですが。

ちなみに「チンドッケ1(진돗개 하나)」は、敵の部隊や要員が一部、若しくは数カ所にわたり侵入したり、侵入したという確実な情報がある場合に発令されるそうです。で、「チンドッケ2(진돗개 둘)」は侵入の兆候がある場合に発令される警戒態勢レベル。共に主要地域の検問所は軍と警察の合同体制で検問を実施するそうで、今日は昼間、高校の先生の車に乗せてもらって高校まで行ったのですが、途中しっかり軍と警察で一緒に検問してました。いつもより念入りに検問してるようでしたし。

ま、ともかく誤報というか、侵入ではなかったらしいので、まずは一安心。しかし、まだ暫定発表。それに誰が出て行ったんでしょうか?

● チンドッケ1発令

京畿道漣川郡(ヨンチョン)の非武装地帯、38度線最前線で鉄条網が切断されているのが発見されたようです。
京畿(キョンギ)道漣川(ヨンチョン)郡なのか、江原道鉄原(チョルウォン)郡なのか、情報がはっきりしないのですが、まあ、ともかく北朝鮮から侵入者があったかも知れないとのことで、こういうニュースが流れる時は、春川にいるととても怖い思いをします。ま、近いですからね。

以前の留学の時も日本海側に潜水艦が侵入した事件がありましたが、どちらにしろこの春川のある江原道は唯一南北に分断されている道ですし、全ての中心であるソウルとは違って、やっぱり微妙な緩さみたいなものはあるのかな、なんて感じます。

それにしてもニュースでやってたんですが、非常警戒態勢を示す指令というか、警戒態勢レベルが「チンドッケ1(진돗개 하나)」とか「チンドッケ2(진돗개 둘)」とかで表されてるんですね。チンドッケは漢字で書くと珍島犬となり、韓国では天然記念物に指定されている固有の犬種です。日本でいうなら、非常警戒態勢を「柴犬1」に設定したとか、現在は「秋田犬2」の警戒レベル、って感じで、そう考えるとちと面白いですね。

ともかく、臨時検問なども実施されているようです。まだ侵入者があったのかどうか、はっきりしてはいませんが、何事もなければいいのですが。合同参謀本部の記者会見をテレビでやっていたのですが、どうも頼りないというか、はっきりしないというか、不安を煽るような感じでした。大丈夫か、韓国の軍は。

今日は忙しい日になる予定でしたが、午前の授業がなくなって、少し余裕。